KPT
KPTとは
KPTとは、行ってきた仕事や活動を振り返る際に、
- K:Keep=今後も続けること
- P:Problem=問題なので、やめること
- T:Try=今後、試してみたいこと
の3つの視点で整理するフレームワークのこと。
アジャイル開発や反復型開発ではイテレーション(繰り返しの単位)ごとに作業の振り返りが推奨されるが、そのためのチーム反省会などでよく用いられるフォーマットであり、「ふりかえり」するための有効なシステム。
Keep (続けたいこと、良いこと)
うまくいって次も続けたいこと。良いこと
- どんな些細なことでもよい
- 個人的なことを挙げてもよい
- 前回のふりかえりのTryがあれば、それを次も続けるか検討する
Problem (不満点、問題点)
不満に感じていること。工夫の余地がありそうなこと
- 発生している現象を具体的に書く
- 将来的に発生しそうだと思うことも書く
- 未来の問題(リスク)も挙げる
Try (改善策、工夫してみたいこと)
問題に対する改善策を検討する
- より良くなりそうな改善策を検討する
- やってみたらうまくいく予感のすることを挙げる
- ポイント
- 多くの選択肢から選ぶ
- 実現可能な行動(アクション)になっていること
KPTのフロー
新しい問題(Problem)が発生したら、改善策を検討し実行可能なアクション(Try)を設定する。次回、そのアクションを実行する
そして前回のTryで設定したアクションの結果を分析する。うまく行っていれば今後も継続(Keep)し、問題(Problem)があればより良くする方法を検討し、次回さらに改善した策(Try)を実行する
もちろん新しい問題が発生することもあるので、そのときは改善策を検討する。やってよかったことを新しく発見した場合も残しておく(今後も忘れずにやれるように)。
とても大切なこと
- 「ふりかえり」は継続して行わないと意味がない
- 同じ問題を繰りかえすのは無駄
- チャーチル「歴史から教訓を学ばぬ者は、過ちを繰り返して滅びる」
- やってよかったことを同じように苦労して見つけるのも無駄
- チャーチル「歴史から教訓を学ばぬ者は、過ちを繰り返して滅びる」
- しかし……
- ヘーゲル「人間は歴史から何も学ばないということを、歴史から学んだ」
- →逆に言うと、「人間は自分の実体験の中からしか学べない」
- 人は失敗して痛い目を見ないと学べないもの。でも、少しでも無駄をなくすために、せめて体験したことだけども次に生かせるようにする
- ヘーゲル「人間は歴史から何も学ばないということを、歴史から学んだ」